Urmas Sisask

ウルマス•シサスク

Starry Sky Cycle 銀 河 巡 礼

  
千億もの星が輝く天の川銀河。その凄まじいばかりの美しさを直接味わえる場所は、残念ながら今、地球上から少なくなりつつある。シサスクが生み出す「音」には、かつて私達もその壮大な光景の中にいたことがあったと思わせる力が確かにある。
  個々の作品には、作曲者編纂によるギリシャ神話、アボリジニ伝説、北欧神話や各地の天地創造神話が付随している。その一方で楽譜に詳細な星座図を記し、最新の天体情報を科学的に捉え、作曲にも反映させるシサスク。彼にとって星を観、作曲することは、古代から今に生きる人々と星との関わりをも含めた、天と地、全てをつなぐことでもある。

Starry Sky Cycle
すべての星座たちへ

エストニアの作曲家、ウルマス•シサスクのライフワーク、連作ピアノ曲集《銀河巡礼》Starry Sky Cycle について、NASAの天体画像とともに綴りました。88星座のそれぞれの領域に彼は何を観て、音楽に表したのでしょうか。

(Photo by Yuko Yoshioka:タルトゥ旧天文台内 /2014)


ウルマス•シサスクと歩んだ25年

1999〜2004    

出会い

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  • シサスクのCD《銀河巡礼〜北半球の星空》を浦和のCDショップで偶然見つける。演奏者は世界初演者のエストニア人ピアニスト、ラウリ•ヴァインマー氏。
  • 2000年、ラウリ•ヴァインマー氏が初来日し、武蔵野市民会館で「北半球の星空」全曲を日本初演。残念ながら満席で入れなかった。
  • 紀尾井ホールにてピアニスト、舘野泉氏による「北半球の星空」全曲演奏を聴く。
  • 「北半球の星空」「南半球の星空」全曲の楽譜が手に入り、そのことをブログに書いたところ、ピアニスト、秋場敬浩氏と出会う。
  • 品川キリスト教会グローリアチャペルでのピアノリサイタルのプログラムに「北半球の星空」から数曲選曲。
  • 『星空からのメッセージ』と題し、シサスクの作品ばかりを集めたトーク&コンサートを秋場氏と開催。

2005〜2011  

「南半球の星空」日本初演

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  • 2005年、八ヶ岳高原音楽堂にて、星景写真家の有賀哲夫氏とコラボ。シサスクの作品を含めたプログラムによるコンサートを星空観望会と共に1年間行う。
  • 2005年8月、エストニアのヤネダ村にシサスクを訪ね、「音楽と星の塔」にてレクチャーを受ける。
  • 秋場氏とエストニアン•ミュージック•プロジェクト(EMP)結成。シサスクのみならず、エストニア音楽を広めていく。
  • 2005年12月、東京オペラシティリサイタルホールにて『いにしえのアボリジニたちの見た星空へ』と題し、秋場氏と「南半球の星空」日本初演。館野泉氏に推薦文をいただく。作品に付随する伝説や神話の翻訳も行い、俳優 たかぎひろみち氏(語り)とのコラボも始まる。
  • 2008年、ルーテル市ヶ谷センターにて「北半球の星空」を秋場氏、たかぎ氏と公演。
  • 2011年11月10日、「北半球の星空」アルバムリリース。二子玉川KIWAにて、レコ発ライブを行う。

2013〜2015    

シサスク氏とEivere にてコラボ
シサスク氏初来日

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  • 2013年、舘野 泉 左手の音楽祭 坂上コンサート〜舘野 泉と仲間たち Vol.2 (ムジカーザ)に出演。シサスクの連弾組曲《スパイラル•シンフォニー》を秋場氏と日本初演。
  • 2014年、エストニアのエイヴェレで開催された「エイヴェレ国際ピアノフェスティバル」に招かれる。シサスクのナレーションとともに「南半球の星空」を演奏。エストニア第2の都市タルトゥにて「北半球の星空」の物語を執筆したミック•サルヴ氏、エピローグを記した天文学者のヤーン•エイナスト氏と会う。お二人の計らいでエッレル記念タルトゥ音楽学校にて「南半球の星空」を演奏。二子玉川KIWAにて、エストニア公演記念として「南半球の星空」を演奏。
  • 2015年3月、coco.izumi(高崎)にて「北半球の星空」を演奏。
  • 2015年4月、シサスク初来日。オールシサスクプログラム『星を聴く人、ウルマス•シサスク〜舘野 泉とその仲間たち』をよみうり大手町ホールで開催。連弾《ソンブレロ銀河》、室内楽《上弦の月》を日本初演。公演の合間に日本科学未来館館長の毛利衛氏(元宇宙飛行士)とシサスク氏の面会も実現。

2018〜2020   

「赤道の星空」世界初演
《銀河巡礼》チクルススタート
  エストニアで記念コンサート

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  • 2018年5月1日、「南半球の星空」アルバムリリース。
  • 2018年12月、両国門天ホールにて秋場氏、たかぎ氏と「赤道の星空」世界初演。
  • 2019年、天王洲アイルKIWAにて「銀河巡礼チクルス」開始。ナレーションはたかぎ氏、音響デザインは金森祥之氏。
  • 2020年3月、コロナ拡大で『銀河巡礼チクルス』最終回中止。
  • 2020年9月9日に「赤道の星空」アルバムリリース。
  • 2020年9月、ヴァインマー氏に招かれエストニアへ。シサスク氏の還暦と《銀河巡礼》全曲完成を祝して企画された記念コンサートが開催され、サーレマー島のクレッサーレ、タリンのカドリオルグ宮殿にて「赤道の星空」を演奏。

2022〜2024   

「北極の星空」日本初演
 《銀河巡礼》チクルス完結
  シサスク氏との別れ

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  • 2022年10月、『銀河巡礼チクルス』最終回として「北極の星空」日本初演。世界へ向けて配信も行われた。
  • 2022年12月17日、シサスク氏、62歳にて逝去。8月の最後のメールのやりとりで「北極の星空」日本初演の決定は伝えることができたが、エストニアにも配信された演奏は彼の病重く、届かなかった。
  • 2023年、ブログ「Starry Sky Cycle 〜すべての星座たちへ」完成。安中市松井田文化会館大ホールで行ったリサイタルはシサスク追悼となった。

2024〜2025   

  新たな試み〜星を踊る
「北極の星空」レコーディング

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  • 2024年10月、《銀河巡礼》から19曲を選曲し、コンテンポラリーダンサーの阿部友紀子氏と『星を踊る』と題して、コラボ。ナレーション、舞台監督はたかぎ氏。
  • 広島でエストニアピアノと出会う。
  • 2025年5月、そのエストニアピアノで「北極の星空」レコーディング。

Klassikaraadio🇪🇪

エストニアのインターネットラジオ局で現在もお聴きいただけます。いずれも解説はエストニア語です。


赤道の星空

2020年、カドリオルグ宮殿で収録された演奏です。

Album

《赤道の星空》演奏についての特集番組
(2020年11月26日)

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銀河巡礼チクルス、スタート!

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親愛なる音楽と星空の友へ〜シサスクからの大切なメッセージ〜

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作曲者シサスク氏から、日本のみなさんへのメッセージ

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天王洲アイルKIWA〜銀河巡礼チクルス/第2回「南半球の星空」公演より